みちぱん書評録

しがない書店員・みちぱんによる超絶個人的見解の書評記録

文野さと「灰色のマリエ」

灰色のマリエ

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著:文野さと 版元:アルファポリス星雲社

 辺境の町に住む、働き者のマリエ。ある日突然、幼い頃から憧れていた紳士に自分の孫息子と結婚してほしいと頼まれる。驚くマリエだったが、彼の願いならばとその話を受けることに。孫息子であるエヴァラードが住む王都に向かうと、紳士に瓜二つの彼から、こう言い放たれる。「この婚姻は祖父が身罷るまでだ」そうして偽りの結婚生活が始まるが、エヴァラードは常にマリエに無関心。しかも自分以外の女性の気配もあって…だが、マリエは妻としての役目を果たそうと家事に勤しむ。そんな風に過ごすうちに、エヴァラードの態度が次第に変わっていき―?偽りの結婚から始まるラブストーリー。 

(「BOOK」データベースより)

 

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みちぱん

今回はこちら。
文野さとさんの「灰色のマリエ」です。

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ブンちゃん

うわぁ…。がっつり恋愛もの…。

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みちぱん

ちょっと、なんですかその顔は。
いいじゃないですか、私だってトキメキが欲しいんですよ。
というかですね、恋愛っていうのは
傍観者が一番楽しいんですよ?
知ってました?(異論は認める)

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ブンちゃん

それって負け組の言い分だよね。

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みちぱん

うっ…。
そ、そんなことないもん。
私だって恋愛のひとつやふたつ…。

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ブンちゃん

してないよね。
というか恋愛したことあるかすら
ちょっと怪しいよね。

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みちぱん

(´・ω・`)ションボリ

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ブンちゃん

おっと、ごめん。
地雷だったか。

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みちぱん

ふっふっふっ…。
甘いですねぇ、ブンちゃん。
こと恋愛に関しては地雷なんてありませんよ。

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ブンちゃん

そうだった…。このパン、「デブ」とか
「ブス」とか言われるよりも「役立たず」とか
「使えない」って言われる方が
全然傷つきやすいんだった…。

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ブンちゃん

まぁ、ほら、君は恋愛小説読んで
ニヤニヤしているよりも、
重い内容の小説読んで眉間にシワ寄せてる方が
「らしい」というかなんというか…。

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みちぱん

そうかもしれませんが…。
たまには明るくてキュンキュンする
お話読みたいじゃないですか。

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ブンちゃん

まぁいいや。
本の話に入ろうか。

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みちぱん

相変わらず雑ですね…。
「灰色のマリエ」は契約結婚のお話ですよ。
私の大好物の設定ですね。ジュルリ。

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ブンちゃん

確かに契約結婚とか好きだよねぇ。
あとは…男装とか。

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みちぱん

男装ものも大好きです!
たぶん「好きになっちゃダメなのに…」みたいな
展開が好きなんでしょうね…。(遠い目)

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ブンちゃん

イタイ…。
イタイことを自覚しているあたりもイタイ。

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みちぱん

ヒロインのマリエは、親しくない人や
馴染みのない景色は「灰色」に見えてしまうという
特殊体質の持ち主です。
本人いわく、日常生活に支障はないとのこと。

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ブンちゃん

初めて見るものには色がない…。
地味に不便だね。

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みちぱん

そしてこのマリエはおじいちゃんっ子だったのですが、
そのおじいちゃんの親友であるヴィリアンという方に
初恋のようなものを感じています。

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ブンちゃん

…年の差すごくないか?

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みちぱん

あぁ、正しくは
「写真の中の若いヴィリアン」ですかね。
写真の中でも、その青年の瞳が青く見えたそうですよ。

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ブンちゃん

なるほど、それなら理解できる。
会ったこともないのに、色がついていたことが
マリエにとっては特別だったんだね。

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みちぱん

おそらくそうだと思います。
で、そのヴィリアン様から自分の孫息子と
結婚してくれないかというお願いが。
マリエは他らなぬヴィリアン様からの
頼みだということと、その孫息子が
若い頃のヴィリアンとそっくりだと聞いて
二つ返事で了承したんですよ。

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ブンちゃん

それがどうして契約結婚になるんだ?

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みちぱん

その相手がエヴァラードという男性なのですが、
結婚なんてとんでもない、まだまだ
遊びたいんだ!という男性でして…。

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ブンちゃん

…なるほど読めてきたぞ。

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みちぱん

エヴァラード様もおじいちゃんっ子で、
ヴィリアンが選んだ女だし、
祖父の喜ぶ顔も見たいから
祖父が亡くなるまで結婚ごっこに
付き合ってやると…。

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ブンちゃん

それで契約結婚お決まりの
「世間に醜聞が出回らなければ浮気OK」とか
「お前を女だとは思わない」とか
そんな感じの流れになるんだろ?

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みちぱん

さすがブンちゃん…。
よく分かってますね!

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ブンちゃん

で、最終的にはお決まりの
「お互いに契約違反で意識しちゃったけど
まぁ色々と壁を乗り越えハッピーエンド」
にはなるのかね?

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みちぱん

なります!
展開が分かっていても読んでしまうのが
○○ものというシリーズなのですよ…!

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ブンちゃん

ふーん…。
じゃあお決まりの展開は置いておいて、
このお話の特徴ってなんになるの?

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みちぱん

うーん…強いて言えば、
エヴァラード様の社会的地位が
そこまで高くないことですかね?

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ブンちゃん

確かに、こういうシリーズって
旦那の方が王様とか貴族とか
お金も地位も名誉もある、ってことが
多いよね。それに比べると
エヴァラードは実家はお金持ちだけど
普通に会社員してるし、本人も
暮らせるだけの金があればいいって感じだもんね。
でもそれってプラスになるの?

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みちぱん

なんというか…庶民に寄せることで
エヴァラード」というキャラクターに
人間味がでてくるというか…。
簡単に言えば「かわいいなお前」ってなるわけです。

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ブンちゃん

お、おう…。
でもひどい男なんでしょ?
奥さんになったマリエをメイド扱いするくらいには。

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みちぱん

そうそう。その初期のエヴァラード様を
見て、私たち読者は
「ふっ…マリエの魅力に気付かないなんて、バカな男」
と蔑み、中盤からエヴァラード様が
マリエを意識し始めたところで
「今更気づいたの?バカねぇ、あんなひどいことしておいて
マリエに相手にされるわけないじゃない」
とバカにして、エヴァラード様渾身のアタックが
マリエにスルーされて「ざまぁ」と
楽しむ構成となっております。

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ブンちゃん

うわぁ…。
君って大体女の子の味方するね。

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みちぱん

たぶん転生して乙女ゲームの世界に飛んだら
「ヒロインの親友」ポジションで
生きていく気がする。

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ブンちゃん

わかりみ。